コラム

2014/03/15

情報化施工で効率的除雪を(新潟・SS)

情報化施工で効率的除雪を


▼山梨県などを襲った先の記録的大雪で、新潟県上越市の建設会社から山梨県に除雪機械などが派遣

された。オペレータは豪雪地域で培った除雪技術を使い、孤立した山梨県早川町や幹線道路の除雪作

業にあたった。「越後の国」上越から「甲斐の国」山梨を応援することで、「敵に塩を送る」という

戦国時代の故事から、上杉謙信が塩不足で悩む宿敵武田信玄に塩を送って助けたとされるエピソード

を連想させる


▼雪国新潟でも、除雪機械オペレータの不足が深刻で、オペレータの高齢化が著しい。若者の建設業

離れに加え、重労働で残業も多い除雪作業は若手からも敬遠されがちである。このため北陸地方整備

局は今年度から情報化施工技術を応用し、除雪車に設置したタブレット端末に車道縁石までの距離や

投雪禁止区間の情報をリアルタイムに表示するガイド装置の開発に取り組んでいる


▼除雪ナビ装置の実用化が進めば、経験の少ない若手オペレーターでも端末の情報を頼りに道路端ま

で除雪することができ、吹雪など視界の悪い環境でも安全に作業を行うことができるという


▼山梨県の除雪作業に参加したオペレータは全く知らない他県道路の除雪に慎重にならざるを得ず、

ストレスのたまる作業を強いられた。もし除雪ナビが実用化されていれば、知らない雪道でも効率的

に作業が出来たはず


▼除雪ガイドシステム普及のポイントは道路端などの座標データ。レーザを照射して座標データを収

集する方法などもあるが、コストが高いのがネックだ。情報化施工が普及し道路の座標データが蓄積

されてくれば、除雪ガイドシステムの普及が近づく。(新潟・SS)


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