コラム

2014/03/18

豪雪から何を学んだか(東京・HM)

豪雪から何を学んだか


▼玄関をあけると見たことのない景色だった。目の前の白い小山は、屋根の上に1m近い雪を乗せた

車だ。庭の積雪は太もも辺りまであり、窓に寄りかかる雪は、まるで地面がもり上がってきたようだっ

た。記録的な豪雪。玄関まわり、駐車場、家の前の道路と、雪かきをしていくが、幹線道路にとりか

かった頃には腕はパンパン。家の前だけで体力は限界に


▼家のまわりは田舎なので、みんなが家の前を片付ければ道路につながるということはない。畑や田

んぼ沿いの道路の雪はそのまま。結局、地元の建設業者が県道までのアクセス道路の除雪をしてくれ

るまで、丸1日以上車は動けず仕舞いだった


▼近所の人と一緒に雪かきをしていて出てくるグチは行政批判だった。除雪車が全然来ない、なにし

ろ対応が遅い、おかげで買い物に行けない。それはそうだろうと思う。観測史上初という大雪なのだ

から、行政だってバタバタであろう


▼東日本大震災から3年が経った。多くの人が津波の威力に戦慄しながら、多くの教訓を得たはずだっ

た。自分の身は自分で守る、発生時はまずは身の安全、過度に行政に依存しない。筆者も偉そうなこ

とは言えない。たまたま新聞という仕事に携わっているから、一歩ひいて見ることができるが、そう

でなければきっと一緒になって文句を言っていただろう


▼多分、それが「一般」なのだろう。だからこそ絶えず防災教育が必要なことを改めて痛感した。英

単語の勉強と同じ。一度覚えても人はすぐに忘れる。だから繰り返し勉強する。今回の豪雪でもいろ

いろな事を人は学んだはず。それを忘れないようにする防災教育が必要だ。(東京・HM)


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