コラム

2014/04/12

「楽しいだからこそ頑張れる」(東京・HM)

楽しいだからこそ頑張れる


▼フォーミュラレースの最高峰、F1グランプリに日本人ドライバー小林可夢偉が2年ぶりに帰って

きた。復帰にあたり、小林選手は無報酬の上に、ファンから募った資金2億円あまりをチームに提供

するという提案を行い、契約にいたった


▼世界のトップレースでドライバーが無報酬というのは考えられないこと。小林選手は、昨年に引き

続きフェラーリチームから耐久レースに参戦する可能性も残されていた。しかも、今回契約したケー

タハムというチームは、2010年の参戦以来、いまだに1ポイントも獲得したことがない弱小チー

ム。表彰台のような華やかな舞台から程遠い


▼それでも小林選手の顔は明るい。F1のフィールドに立てていることだけでうれしいように見える。

可能性は低いが、これをチャンスにもう一度上を目指そうという意気込みが感じられる


▼仕事を続ける上で、「楽しい」ということは非常に重要だ。充実感と言ってもいい。楽しいからこ

そ、辛い場面もがんばれる。建設業で、若年者の定着が大きな課題になっている。せっかく入社して

も、辞めてしまう理由は、表面的には処遇の問題など多々あるが、結局のところ、トータルで考えて

楽しいと感じることより、楽しくないと感じることの方が多いということだろう


▼仕事に楽しさを感じない人間に、言葉で感じさせることはできない。楽しいという気持ちがわいて

くる環境が必要だ。一時期の苦しい状況を何とか抜け出しつつある建設業界。楽しい環境づくりに力

を向けられるだけのゆとりが、1日も早く持てるようになることを期待したい。楽しさまでもう一歩

だ。(東京・HM)


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