コラム

2014/05/27

1000mの高層ビル(茨城・HS)

1000mの

高層ビル


▼世界一の高層ビルといえば、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイにあるブルジュ・ハリファ(8

28m)が記憶に新しい。しかし、同じ中東の地で今、高さ1000mの「キングダム・タワー」の

建設が進められている


▼場所はサウジアラビア西部にあるジッダ。ジッダはイスラム教の聖地メッカから近く、紅海に臨む

中東有数の大都市で人口は300万人を超える。200階建てのタワービルはサウジアラビアの王族

が運営する企業のプロジェクトだ。建設費用は日本円にして約1255億円と途方もない。先月から

地上部分の工事に着手し、完成予定は5年後。ホテルやマンション、オフィススペースなどに使用さ

れるようだ


▼大都市だけに引き合いはあるだろうが、「世界一高いビルにある屋上展望台」という売りで観光客

は賑わうであろう。一方、沿岸部に建設されるということで、土壌や潮風への対策が重要になる。ま

た、夏場の最高気温が40℃を超えるため暑さ対策も欠かせない。コンクリートの注ぎ込みは日中を避

けて夜間に行うことになるという


▼いずれにせよ、規模が規模だけに慎重を期して作業を進めなければならない。日本一高いビルは3

月に完成した大阪の「あべのハルカス」(300m)。高さはキングダム・タワーの3分の1にも満

たないが、日本の場合は高すぎて景観にマッチしなくなる。これくらいが丁度いい


▼スパコンはさておき、建物の高さであれば、2番でも3番でも何番でも実害はないのだから。それ

でも、1000mを超えるビルの計画が水面下で進んでいるのを思うと、王族の世界は庶民とは別世

界なのだろう。(茨城・HS)


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