コラム

2014/06/06

現代アイドル文化の存続(埼玉・HK)

現代アイドル文化の存続


▼先月25日、岩手産業文化センターで開催されたアイドルグループAKB48の握手会で、メンバーの

川栄李奈さんと入山杏奈さんら3人が刃物で切り付けられる事件が発生、幸い命に別状は無かったが

大けがを負った。逮捕された犯人は「人を殺そうと思った。誰でもよかった」と供述した。笑顔が溢

れるはずのイベントで、なぜ凶刃が振るわれたのか


▼過去にもアイドルが襲撃される事件はあった。松田聖子さんが1983年に沖縄県で殴打されたり、

中森明菜さんが1988年に渋谷区でノートを投げつけられたことが挙げられる。今までと異なるの

は、被害者がステージ上にいる際に加害者が乱入したという点だ


▼女性アイドル黄金期の1980年代は一般人に真似できない清純さを売りにしたアイドルが人気を

博した一方で、現代においては、いわゆる「おバカキャラ」など親しみやすい個性や身近に触れ合え

る関係性が人気を博す要因であることからも、アイドル像の変化がうかがえる


▼そういった観点から、握手会はまさに現代アイドル文化の象徴といえるが、華やかな交流の裏では、

これまでもアイドルに対する嫌がらせ行為や暴言などのトラブルが発生していたという。事件を受け

て「ついにこうなったか」と思ったファンも多いのではないか


▼今後は、握手会など危険を伴うファンとの交流関係が廃れ、新たなアイドル文化が開拓されるかも

しれない。しかし、アイドルという職に夢を抱き、凶刃に襲われた2人の若者が握手会を望むなら、

関係者は全力をもって再発防止を徹底し、現代アイドル文化の存続に務めるべきではないか。

(埼玉・HK)


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