コラム

2014/07/04

暑さを災害と認識しよう(群馬・UT)

暑さを災害と認識しよう


▼今月から始まった全国安全週間に備え、各地で安全大会が行われている。取材すると、必ずといっ

ていいほど言及されるのが暑さ対策の重要性だ


▼安全大会で紹介されていたのは、全国屈指の暑さで知られる沖縄県での熱中症による労働災害によ

る死亡者の少なさ。データを見てみると、過去10年間で沖縄県では4人と確かに少ない水準にあるが、

10万人あたりの緊急搬送人数も見ても、2012年度で55・36人と全国31番目で、暑さに対するノ

ウハウや備えが進んでいることが労働災害の少なさの要因となっているようだ


▼今年は、エルニーニョ現象の発生が見込まれ冷夏となる見通しのようだが、それでも連日の暑さが

続き油断できない状態だ。厚生労働省は、全国安全週間の実施要項の中でも熱中症への対策を求め、

暑さ指数の把握や水分と塩分の摂取表を付けることなどを対策として挙げているほか、熱中症による

労働災害の発生状況について、16時をピークに作業開始から7日以内に発生していることなどを紹介

している


▼ことし2月に猛威をふるった豪雪災害も、事前の備えやノウハウの蓄積が重要となった例であろう。

各地の地元建設業者の迅速な対応があったものの、雪に対する備えの少ない都市部で流通や交通網が

停止し、都市機能がマヒするなどの混乱が生じた


▼夏の暑さは、豪雪災害とは違い毎年つきまとうものであり、突発的な自然災害と比べ、熱中症対策

や発生防止策を講じれば、かなり抑えられる。暑さを災害と認識し、しっかりとした備えとこれまで

培ったノウハウで、これから迎える暑い夏を乗り越えてほしい(群馬・UT)


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