コラム

2014/08/01

尊い情報を扱う者として(茨城・KS)

尊い情報を扱う者として


▼過日取材した建設会社の安全大会で、市営病院の安全管理室長が〝医療安全〟について講演してい

た。医療現場での事故について、「一度起きたことはまた起きる」「自分が起こしたことは他の人も

起こす」「人は誰でも間違える」などとし、人為的ミスは「たまたまでは起こらず、必ず原因がある。

ミスした者が反省しているからよしとするのではなく、要因を徹底的に分析し、組織全体で学習する

ことが大事だ」と強調していた


▼通信教育大手のベネッセの顧客情報が流出した問題。その数700万人超という。顧客名簿を盗み

出したのは、グループ会社であるデータ管理会社のさらに委託先のエンジニアであったらしいが、管

理体制のもろさは否めない


▼また情報漏えいに関連して、インターネット上で無料でメッセージのやり取りをするサービス「ラ

イン」の通信が、韓国政府機関に傍受されていると経済誌が報じた。これに対してライン社の社長は、

「国際基準を満たした最高レベルの暗号技術を使っている」と否定


▼しかし、最近はこのライン上で、外国人によるアカウント乗っ取りが続発している。5000万人

もの日本人利用者のパスワードをはじめ、通話内容が漏れている可能性があるというのだ。そもそも

無料で運営し、国際レベルのセキュリティが構築できるのか、はなはだ疑問である


▼意図したにせよ、せずにせよ、一つの過失で一気に信用が失われる。弊紙は命や多数の個人情報は

抱えていないが、億単位のお金が動く、企業生命にかかわる情報を扱っている。冒頭の安全講話や漏

えい事件から学ぶべきことは多分にあった。(茨城・KS)

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