コラム

2014/11/21

子どもに夢を与える工事を(埼玉・SW)

子どもに夢を与える工事を


▼学校給食に不満を抱いていたスコットランド人の女子小学生がブログで現状を訴えた。学校側はブログへ掲載しないよう伝えたが、「ブログの更新ができなくなった」と児童から批判が殺到。ブログ再開を認め、給食の内容が改善された


▼その後、自分たちよりひどい給食がある、給食がない国があるなどの話しに発展。普通なら「自分たちは幸せだ」でおさまりそうな話だが、少女は寄付を募ることにし、予想以上の金額が集まったのでアフリカのマラウイ共和国に給食センターを建設した。子どもたちにとっては、学校に行けば給食が食べられて空腹が満たされるというのは夢のような出来事に違いない


▼日本でも給食は楽しみな時間。自治体により調理場所が自校、給食センターなど異なるが、埼玉県所沢市では給食センターの老朽化により小学校の調理場を整備し、近隣中学校の分も一緒に作る親子方式調理場の整備を進めている。親子方式は自校方式とセンター方式の中間形態で、距離の近い学校同士で行われる


▼親子方式の整備は、事業費が給食センターのような高コストにならず、また1カ所で2校分賄えるため自校方式より低コストで済む。今後、採用する自治体が増えるかもしれない


▼工事中は不便もあるだろうが、温かい給食が食べられるのは幸せなこと。また、トイレや建物内外部の改修は子どもたちにとって嬉しいこと。改修工事が行われることで「大人になったらみんなに喜ばれる改修の仕事をしたい」と思ってくれるようになったら業界にとってもうれしい。厳しい財政事情でも、子どもに夢を与える工事をお願いしたい。(埼玉・SW)


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