コラム

2015/06/05

「商売繁盛のツバメ」(新潟・YY)

商売繁盛のツバメ


▼今年もツバメが渡って来た。農作物の生育する時期に来ては、人間や作物に害を与える昆虫をヒナに運ぶ親鳥は、さっそうと飛んで行く。ツバメは人の出入りが頻繁なところに巣をつくると言われ、地方によっては商売繁盛の表号とされている。安全な場所に巣を作るという言い伝えもあり、地域で大切にされてきた益鳥だ。俗信かもしれないが、商売繁盛、安全の視点でツバメの巣を探してみると面白い


▼最近は客で賑わうホームセンターや大型書店、立派な橋梁の下などで巣を見つけることが増えた。どこも忙しなく人やモノが出入りし、実に活気があって騒がしい。休憩で利用する「道の駅」のいくつかで巣を見かけたこともあった


▼安全で快適な道路交通環境の提供と地域振興を目的とする「道の駅」。成功すれば地元の雇用創出につながり、外からも人を呼び込めるとあって、道路整備と合わせて、「道の駅」を計画する自治体は少なくない。国も「地域の拠点機能の強化」と「ネットワーク化」を重視して「道の駅」自体が目的地となるよう育てる方針だ


▼国土交通省は1月、地域活性化の拠点として特に優れた機能を継続的に発揮していると認められる全国モデル「道の駅」6カ所や重点「道の駅」35カ所、重点「道の駅」候補49カ所を選定し、重点支援を行うことを決めた。「道の駅」成功例ということか


▼4月15日現在、「道の駅」の登録数は全国で1059駅。もくろみが外れ経営に苦労する駅もあると聞く。ハコを作っておしまいではなく、継続的な取り組みが人を呼ぶ。ツバメがやってくる新たな拠点はいくつ生まれるだろうか。(新潟・YY)


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