コラム

2015/07/03

リニアと五輪 成長へ追い風(山梨・MK)

リニアと五輪成長へ追い風


▼山梨県が、新しい総合計画を策定した。計画には、県の将来を大きく左右するリニア中央新幹線開業(2027年)と東京オリンピック・パラリンピック開催(20年)を見据え、6プロジェクト、21政策、300事業を盛り込んでいる。当面は暫定計画だが年内には本計画をまとめる


▼計画の目玉は「リニア環境未来都市」の整備だ。甲府市郊外に建設されるリニア山梨県駅の周辺に、新たなライフスタイルを支える環境都市を創造しようという取り組み。15年度に検討を進め16年度に方針を策定し、17年度から各種整備事業を実施する運びだ。2月に就任した後藤斎知事も公約で「駅周辺地区に木造集合住宅や多様な商業施設が集積し、災害に強い自立型エネルギーを備えた環境未来都市を創造します」と訴えている


▼リニア駅周辺について県はこれまでも、導入を想定する施設として、駅前広場や駐車場、観光案内施設、展望施設、公園、健康寿命研究センターなどを挙げ、関係者と議論を重ねてきた。そして新知事が誕生し、「生活」(ライフスタイル)の視点も採り入れ、新しい都市を駅周辺に作り上げようという計画をまとめる


▼五輪に向けては、東京に隣接し自然も豊かという立地条件を生かし、事前合宿の誘致に取り組む。落ち着いた環境で準備を整え、時には温泉でくつろいで大会に臨めることをPRする。競技施設の改修も計画されている


▼山梨県でも人口減少が進み、富士山火山噴火など大規模災害への早急な備えも叫ばれている。一方で新知事、新計画で新たな動きも始まった。五輪後そしてリニア開業時の姿が楽しみである。(山梨・MK)


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