コラム

2015/08/19

おやじはまだまだ元気(長野・JI)

おやじはまだまだ元気


▼取材の途中、長野県庁のロビーで一枚のチラシが目に留まった。 『おやじバンドフェスティバル in NAGANO』と書いてある。11月に長野市内のライブハウスで予選が行なわれるらしい。県は共催している関係でチラシを置いているようだ。むくむくと湧き上がる出場への思い。出るか出ないかどうするか


▼出場資格は『バンドメンバー平均年齢40歳以上』。実はここに問題がある。趣味の音楽活動では、20代中心の面々とジャズ演奏を楽しんでいる。中年は自分を含めて少数派。当然ながら平均年齢は若い。出場するならば、中年の仲間に声をかけて新たなバンドを結成するしかないだろう


▼建設業界では、将来の担い手となる若者の確保・育成が課題となっている。学生を対象とした現場見学会や実習なども数多く行なわれ、さらには週休2日や賃金アップなどの職場環境改善対策も打ち出されている。それでも十分な人数の若者を確保できないのが現状だ


▼似たような状況は、農業・林業・漁業など他分野でもあるようだ。建設業と同じように高齢化が進んでいるのだろう。どの分野も担い手確保・育成対策を実施している。しかし少子化が進む我が国の現状を考えれば、若者不足は当然の現象かもしれない。それよりも人口減がさまざまな産業・企業に影響する可能性もある


▼若者にはエネルギーがあり、パワーがあり、スピードがある。では中年は、それらを失ったのか。『おやじバンドフェスティバル』は、パワーを失った者たちの音楽イベントなのか。そんなはずはない。多くの『おやじ』は、まだまだ元気があふれている。(長野・JI)


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