コラム

2015/10/31

世代交代できる幸せ(群馬・SS)

世代交代できる幸せ


▼世代交代の波がこれでもかと押し寄せている。ことしのプロ野球を見て、そう思った。投手・野手問わず、ビッグネームと呼ばれる選手たちがユニホームを脱ぐ。数々の最年長記録を持つ、中日ドラゴンズの山本昌広投手の引退はその象徴だ


▼投手ではメジャーリーグも経験した斎藤隆選手、ノーヒットノーランや完全試合の大記録に後一歩まで迫った西口文也選手。野手では通算試合出場記録を更新した谷繁元信選手、“最後の阪急戦士”中嶋聡選手、2000本安打を達成した和田一浩選手や小笠原道大選手。少し挙げただけでもこれだけいる


▼一方で、若い才能も着実に育っている。剛速球を操る大谷翔平投手や藤浪晋太郎投手、キレのあるスライダーを駆使する松井裕樹投手はこの先が本当に楽しみだ。打率3割、本塁打30本、30盗塁のトリプルスリーの偉業を達成した柳田悠岐選手や山田哲人選手には無限の可能性を感じさせられる。彼らはいずれも11月に開かれる「世界野球プレミア12」日本代表に選出された


▼サッカーは、また違った光景が見られる。三浦知良選手は50歳を目前にして、J2・横浜FCで現役を続ける。1学年下の中山雅史選手もJFL・アスルクラロ沼津へ入団、現役復帰を決めた。会社組織だったら幹部職員でもおかしくない年齢なのだから恐れ入る。中山選手の決断もある意味世代交代だ


▼実社会では後継者不足で世代交代を果たせず廃業する組織も多い。建設産業も後継者育成が最大の課題だ。世代交代ができることは幸せなのかもしれない。プロスポーツも建設産業も、うまく世代交代が果たせることを願いたい。(群馬・SS)


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