コラム

2015/11/18

訳あり渋滞に理解を(山梨・HK)

訳あり渋滞に理解を


▼晩秋の言葉に似つかわしく、日が暮れるたびに秋の深まりを感じるこの時節。いてつく北風の到来に眉をひそめる方々も多かろうが、鮮やかな紅葉前線は北から南下し、山肌から里へと色彩を移している季節でもある。そして、名だたる紅葉の景勝地には人の行列とともに数珠つなぎの車列がお決まりとなっている


▼ウィキペディアによると、一般の道路では1車線につき1時間あたり約2000台の交通容量があるようで、容量を超えると車両流入で渋滞が起こる。右折車の存在、次信号の赤による停滞、駐車車両による有効車線の減少などがその要因に挙げられ、右折レーンの設置や基準信号を設けるなどの対応策が施されているところだ


▼一方、高速道路においては料金所やインターチェンジの分岐点などのほか、下り坂から上り坂にかかるサグ(凹部)の部分で発生することが多いという。ドライバーは上り坂に移ったことに気が付きにくく、アクセルを踏むタイミングが遅れ、車間距離が短くなった後続車がブレーキを踏むことが連続し、渋滞に至る


▼道路改良、歩道設置など工事には車線規制がつきもの。渋滞に配慮して夜間作業を遂行する現場作業員には頭が下がる思いであるし、通行者に対して細心の気遣いを行っているにもかかわらず、不平不満の言葉を浴びせられる代理人の話を聞いたこともある


▼自らの心がけて多少なりとも回避できるもの。将来のために必要な工事によるもの。渋滞もさまざまだが、ハンドルを握ったわれわれは交通ルールを順守するとともに、連なる車列の彼方にある事情を察する思いやりも必要なのではないか。(山梨・HK)


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