コラム

2015/12/15

真の流行語とは?(茨城・YO)

真の流行語とは?


▼ことし一年の世相を反映する新語・流行語大賞に、打率3割・ホームラン30本・盗塁30個の達成を表す「トリプルスリー」と、中国人観光客が日本で大量に買い物することを指す「爆買い」が選ばれた


▼そのほかトップテンの中には、「アベ政治を許さない」や、反戦学生団体の「SEALDs(シールズ)」と政治的偏向が強い言葉もあった。小学館の『大辞林』によると、流行とは〝一時的に世間に広まること〟とある。しかし、これらの言葉は本当に一時でもよく目につき、耳にするものであったかは、はなはだ疑問だ


▼一方、インターネット上で流行した言葉を投票によって決定するネット流行語大賞もあった。こちらは金賞にラグビーの英雄「五郎丸」選手が輝いた。銀賞は、個人情報を漏えいさせたネットセキュリティー会社員が使っていた言葉、銅賞はテロリスト「ISIS/イスラム国」だった。ネット社会の現代、こちらの方が流行語として腑に落ちる気がする


▼また大手検索サイトのグーグルは、「検索による流行語ランキング」を発表。大賞には新制度「マイナンバー」、2位には芸人8・6秒バズーカーのネタ、3位には白紙撤回で物議を醸した「エンブレム」がランクイン。これこそ審査員の意向が一切介入しないという意味で、純粋に世相を映した言葉といえるのかもしれない


▼一口に流行語といってもこれだけいろいろある。まさに多種多様な価値観や軸で形成される現代社会。ありとあらゆる情報を見極め、真実を求めるには、流行に流されることのない不動の意志に基づいた〝眼力〟を磨かなければならない。(茨城・KS)


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