コラム

2016/01/28

音が伝える大切な情報(茨城・SA)

音が伝える大切な情報


▼毎朝の通勤で音の出る信号機がある横断歩道を渡っている。交差点に向かう途中、離れた場所からそのメロディが聞こえると、急ぐ人は早足に変わり、一斉に横断歩道へと流れ込む。そんな音の出る信号機を増やすための募金活動「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」が昨年もクリスマスにやってきた


▼募金活動はラジオ局が中心となって進め、1975年に始まってから41回を数えた。ラジオを通じて、耳から聴く情報を頼りにしているリスナーに対して行う、ラジオ局ならではの大事な活動だ。街角に立っている音の出る信号機は、目の不自由な人たちに対して、現在の信号が青か赤かを音で伝えるための重要な役割を果たしている。読者の方も交差点でよく耳にするのでは


▼音の種類について調べると「カッコー」や「ピヨピヨ」と同じ音を繰り返すタイプや「通りゃんせ」「故郷の空」といったメロディが流れるものが一般的なようだ。地方によっては「富士の山」(静岡県)、「乙女の祈り」(青森県)を奏でる信号機もある


▼信号機から発せられる音は、視覚障害者以外の人にとっても安全に渡れる安心感を覚えるとともに、自動車を運転する者にとっても歩行者の有無に留意を促し、必要であれば停止する合図にも聞こえる。音が出る信号機の課題としては、装置の老朽化が進んでいることがあげられる


▼普段何気なく聴いている音も、実は多くの人の尽力でいろいろな人の生活に役立っていることを知る。様々な場所で地道な活動をしている人も多くいるはずだ。誰かの役に立てることを日々考えながら過ごしたいものだ。(茨城・SA)


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