コラム

2016/07/27

ドラマで若者にアピール(群馬・TF)

ドラマで若者にアピール


▼最終回を迎えた日本テレビ系のドラマ「ゆとりですがなにか」。久しぶりに欠かさず見たドラマだ。脚本は舞台やテレビなどで活躍する宮藤官九郎(くどうかんくろう)氏。人間ドラマを描くことが秀逸で、喜劇的な要素だけでなく緻密に計算された構成と言葉は見る人を魅了する


▼ドラマでは、ゆとり世代の若者が社会の中でさまざまなモノと戦いながら家族や友人、恋人との対話を通じて必死に生きる姿を描いた。登場する異なる世代の大人たちも各自が事情を抱え苦悩する。自然と登場人物の職業にも興味が湧いているのに気付いた


▼師と仰ぐ人が色紙に必ず書く言葉「夢見る力」。夢を見続けることの難しさや外的要因から夢を持てないなど、夢を見るためにも力が必要だと説く。このドラマではそれぞれが壁にぶつかりながらも夢を追っていた。憧れの職業に就くことや会社での理想に夢を描く。仕事が魅力的に映り、夢を持つことで現実に活力を生み出す


▼技術や技能を次世代へ継承するために若手の雇用は、建設業界でも最重要課題の一つだ。「きつい・汚い・危険」と言われ、最近では「給料が安い」が加わり4Kとまで言われる。しかしどの仕事も大変だろう。問題なのは世間にまん延するマイナスのイメージではないだろうか


▼インターネットが普及する一方で、若者は変わらず音楽やテレビ、本に多大な影響を受ける。ドラマの視聴率が低いと騒がれているが、影響力は衰えていない。ぜひ宮藤氏に建設業界の現実にスポットを当て、若者がまっすぐに生きる姿を描くドラマを書いてほしい。業界のイメージが劇的に変わり憧れの職業となるかもしれない。(群馬・TF)


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