コラム

2016/10/28

新たな側面を発見(茨城・TI)

新たな側面を発見


▼秋の長雨の中で、ふと日本でのジューン・ブライド(6月の花 嫁)事情を思い出した。もともとジューン・ブライドは、ヨーロッパで6月が1年で最も天気の良い月などの理由から生まれた風習だ。日本では6月に梅雨の時期が重なり、結婚式を挙げる夫婦が少ないことから、ウエディング業界が経営戦略として取り入れた。これだけ世間に浸透したのだから大成功といえる


▼先日、友人の結婚式に出席した。9月の挙式でジューン・ブライドではないが、当日は雨も降らず、晴天の下、華やかな式が催された。海岸沿いの式場で、絶好のロケーションだった


▼新郎新婦は埼玉西武ライオンズのファンであることから、乾杯の音頭を当日のボールトスで決定するなど、野球にちなんだ飾り付けやイベントが目白押し。お子さんを含めた3人の新たな門出を祝うものとしてこれ以上ない出来だった


▼最近では晩婚化や経済的な事情から、結婚式そのものを挙げる人が減少傾向にあり、市場も緩やかに縮小している。費用を抑えた結婚式など、新たな形を模索しているようだが、ジューン・ブライドのように画期的なアイデアは難しいようだ


▼需要のなかったものや少ない時期に目を付け、そこに利益を見い出すことは簡単ではないが、少しの発想の転換で新たな側面を見せるものもあるはず。まずは自分から動き出すことが大切だ。友人は乾杯の音頭を私に頼みたかったらしいが、その気持ちを読み取れず、トスをまるでキャッチする気がなかった教訓を生かし、積極的に前へ出ようと思う。そうすれば自身の新たな側面を発見できるかもしれない。(茨城・TI)


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