コラム

2016/11/17

移住に便利さと豊かな自然(山梨・MK)

移住に便利さと豊かな自然


▼東京圏から山梨に移住するとしたら、その理由は 「自然豊かな環境で生活したいから」「スローライフを実行したい」。山梨県が東京圏のアクティブシニアにアンケート調査を行ったところ、これらの意見が上位だった。その他の理由で多かったのは「趣味を楽しみたい」「食べ物がおいしいから」。「東京圏では家を購入しづらい」という声もあった


▼アンケートは、生涯活躍のまち(日本版CCRC)構想を推進し、県内への移住促進を図るために実施。50歳代から70歳代まで1000人に聞いた


▼「実際に移住をする場合、きっかけは」の問いには、定年退職が約4割で最も多く、早期退職も含めると全体の約半数。仕事が一区切りの段階で移住を、と考えている人が多い。移住先に考えている地域については「都市郊外」が約半数。都市の利便性を享受しながら、自然が残されている郊外で「スローライフを楽しみたい」との意向がうかがえる。具体的な希望地域は、富士山や八ヶ岳などの周辺地域が多かった


▼一方で、CCRCを前提にした移住について「不安があると」回答した人は約7割。理由は「医療・介護の内容と質」「隣人との人間関係」「思い描いているライフスタイルとの乖離(かいり)」が上位を占めた。「移住先での日常生活の利便性」を挙げた人も多く、県では「移住先での生活、恩恵を受けるサービス、人と人との関わりに不安を感じているのでは」と分析している


▼都市生活に慣れたシニア世代に、生活の便利さも提供しながら、自然豊かな環境も享受してもらう。難題だが、移住促進に欠かせない施策といえる。(山梨・MK)


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