コラム

2016/12/14

最新技術と温故知新(群馬・SS)

最新技術と温故知新


▼「懐かしい!」と思った人も多いのではないだろうか。任天堂が11月10日に「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」を発売した。1983年発表の家庭用ゲーム機「ファミコン」を復刻。想像以上に人気が爆発し、入手困難な状況に陥った


▼本体は手のひらに乗るサイズに収め、外見は赤と白を基調としたオリジナル版そのもの。おなじみの「マリオ」から「ロックマン」「くにおくん」に至るまで、遊べるソフトも30作品を内蔵。メーカーの枠を超えた往年の名作をそろえた


▼発売されるニュースが流れてすぐに家電量販店へ予約に走ったおかげで、発売日に購入することができた。早速テレビに接続。小学生のときに遊んだ数々の作品が目の前で再現され、当時の記憶がよみがえった。コントローラーの小さいところが難点だが、良い買い物をしたと納得している


▼今や家庭用ゲーム業界はVR(仮想現実)時代に突入している。ファミコン復刻版の1カ月前には、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが「プレイステーションVR」を発売。巨大サメに襲われるといった、現実では絶対に味わいたくないことも疑似体験できる。こちらも品薄状態だ


▼家庭用ゲーム機は、30年以上前の荒いドット絵のゲームから始まり、技術やノウハウを蓄積・継承することでVRにまで発展してきた。建設産業界もICT土工をはじめとするアイ・コンストラクションの取り組みが進み、時代の変革期にある。目先の新技術を追うことは大事だが、技術継承の面からは温故知新の意識も求められているのではないか。(群馬・SS)


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