コラム

2017/01/07

夢が広がる建設機械(群馬・OS)

夢が広がる建設機械


▼子どもの笑顔はいいものだ。ローラー車で固めた土の上でキャッキャとはしゃぎ、ミキサー車から出る土を不思議そうに見つめる。こわごわとショベルカーに乗り込んだ子も、慣れると楽しそうな笑顔を見せた。普段は厳しく指導に当たっているであろう担当者も、その愛くるしさにすっかり骨抜きに


▼群馬県内で行われた建設機械の体験教室。建設業に関心を持ってもらおうと地元の小学校と業者とで毎年開いている。子どもにしてみれば遊園地の乗り物と同じような感覚だろうか。大きな機械に群がり、しきりにハンドルを動かしたり計器をいじったりしている。一人でも多くの子が建設業に興味を持ってくれればいいが、そうならずとも、いい思い出にしてほしい


▼建機といえばショベルカーやブルドーザー、クレーン車などが頭に浮かぶ。工事現場などでよく見かけ、一般になじみもある。どれも時代とともに性能は上がり、より使いやすくなっているのだろう。ただ主な機能や動きは変わらないまま。少なくともぱっと見て驚くような、大きな進化はない印象だ


▼将来的に建設業の就労者は大幅に不足すると予測される。業界はそれを補おうと特別な経験や技術がなくとも扱える建機の普及を急ぐ。国もGPSやAI(人工知能)、IoT(モノとネットをつなぐ)といった先端技術を軸に建設業の改革を目指す。車の自動運転が実現すれば機械の搬入出も自動化。少ない手間と人で立派に街づくりが進む光景が思い浮かぶ


▼「これなら自分にもできる。いや、やりたい」。そんな魅力的な建機に、たくさんの大人が群がるのを見たい。(群馬・OS)


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