コラム

2017/01/17

働きやすい職場環境づくり(埼玉・SW)

働きやすい職場環境づくり


▼厚生労働省が発表した新卒者離職状況によると、2013年3月卒業者で建設業に就職した人の3年以内の離職率は高卒者が48・3%、大卒者は30・4%となっている。高卒者は約半数が離職していることになり、業界への定着が課題となっている


▼11月初旬、埼玉県羽生市の羽生水郷公園南側駐車場で、埼玉県や県内各市町村職員、地元建設業者の社員などが参加し、災害復旧用応急組立橋架設講習会が開かれた。応急組立橋は、災害時だけでなく、平常時でも所定の条件を満たせば使用可能。天候にも恵まれ、何事もなく架設は終了した


▼地元企業の社長が講評に立った。「非常によい現場条件で手際よくできたが、実際にはこのような条件とは限らない。被災時にトレーラーで資材を運ぶことができるのか。地元建設会社が道路啓開作業をしたことで自衛隊が入ることができる。県や市町村の職員がスコップを使って作業するわけではない。地元のわれわれがやらなければいけない」


▼「このような発言は多数出席している公務員に煙たがれるのではないか」と思った。発注者と受注者の対等は建前で、現実的には発注者の方が立場が強い。仕事を請ける側の受注者はときに、泣き寝入りするということも少なくない。立派な意思表明だと感じた


▼女性活躍が叫ばれる昨今、同社は女性技術者の雇用・採用にも積極的だ。また、働きやすい職場環境にも注力しており、社員の7割が新卒で入社し、平均勤続年数は約20年という。同社のような積極的に働きやすい職場環境づくりに取り組み、社員が定着する企業にあらためて敬意を表したい。(埼玉・SW)


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