謎解きで町の魅力を再発見（茨城・ＫＮ）

謎解きで街の魅力を再発見

▼先日、東京の下北沢を訪れた。学生時代は頻繁に足を運んだ思い出深い街だ。街中をぶらついていると「下北沢謎解き街歩き」と書かれた広告が目に付いた

▼これは下北沢を舞台にした回遊型の謎解きイベント。「リアル脱出ゲーム」などイベントの企画を手掛けるＳＣＲＡＰが下北沢商店街連合の協力を得て運営している。専用のキットを購入し、街中の店舗や看板などをヒントに謎を解いていくというもの。興味を惹かれたので参加することにした

▼出題される「謎」は指定の場所に行かなければ解けない仕組みとなっており、街中をくまなく歩き回る必要がある。出題される謎には難易度の高いものも多い。ただ、制限時間はないため切羽詰まって謎を解く必要はない。自分のペースで歩きながらじっくりと街の魅力を味わえるのがこのイベントの醍醐味（だいごみ）だ。酒が飲める本屋や独特な雰囲気の古着屋などを巡っていると、あっという間に時間が過ぎていった

▼イベントは想像していたよりもボリュームがあり、エンディングに到達するまで約４時間を要した。謎を解こうと脳をフル回転させつつ街をくまなく歩き回ったため、心身ともにすっかり疲弊した。だが、心地よい満足感も得られた。謎を解きながら知らない道を歩くことで、自分がよく知っていると思い込んでいた下北沢の別の一面を発見し、新鮮な驚きを味わえた

▼下北沢に限らず、どの街だって一つ道を外れれば知らない景色が広がっているかもしれない。例えば自分が今住んでいる街にも。そう想像するとワクワクしてきた。今度の休日、晴れたなら地元を冒険してみようか。（茨城・ＫＮ）