コラム

2017/06/10

この世の楽園茨城県(茨城・KS)

この世の楽園茨城県


▼茨城の旧国名「常陸国(ひたちのくに)」。その語源は、道が真っすぐに続いているさまを表す〝直道(ひたみち)〟から来ているという。奈良時代に編さんされた地誌『常陸国風土記』では、「土地が広く、海、山の幸に恵まれ、人が豊かに暮らしている」ことから、理想郷を意味する〝常世〟と称された


▼ことし春の大型連休における茨城県内の入込客数ランキングによると「国営ひたち海浜公園」が58万3004人で第1位だった。ここ数年あらゆるメディアに取り上げられ、入園者は年々うなぎ上り。特に海外からの観光客増加が顕著で、ちょうど連休時期に見ごろを迎えるネモフィラの鮮やかな青のじゅうたんが、世界中の人々を引き付けている


▼道の駅も大盛況だった。トップ10には「常陸大宮かわプラザ」「いたこ」「ごか」が入った。単なる休憩施設でなく、それ自体が目的地と化し、全国的に人気が出ている道の駅だが、茨城県西部にある坂東市の道の駅計画に暗雲が立ち込めてきた。予定地が廃棄物処分場だったことと、高額な建設費を理由に市議会が中止決議案を可決した。この春に開通した圏央道のパーキングエリア直結型を構想しており、またとないチャンスだと思うのだが


▼大型連休は釣りざんまいだった。茨城は日本で面積第2位の霞ヶ浦やそれにまつわる河川が葉脈のように流れる水郷で、どこも好釣場。連休中、霞ヶ浦の隣の北浦には川口、群馬、仙台など見慣れない車のナンバーがたくさん。釣り番組や雑誌の取材も年中行われている


▼茨城は常世(とこよ)の国であることをあらためて感じたことしの連休。しっかり認識しておもてなしの心を持ちたいものだ。(茨城・KS)


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