コラム

2017/06/28

墓の建替えと家系図(埼玉・HS)

墓の建替えと家系図


▼豊島区にある当家の墓は蓮台と笠がついた、いわゆる大名墓3基と、50cm程度の竿石のこども墓1基が並んでいる。過去の法事や墓参りなどで、父親たちは「江戸時代に建てられたらしいが詳しくは分からない。墓の竿石に彫られた戒名や笠部分の家紋も由来は不明」と言っていた


▼30年くらい前、墓の戒名や家紋の調査目的で父と一緒に静岡に住む遠い親戚を訪ねた記憶があるが、結果的に新しいことは何も分からなかった。確かにわが家には、江戸時代の物と思われる槍や大刀、裃(かみしも)などがあって、子どものころに見た記憶はあるが、今はどこかにしまい込んだままだ。祖先は士分だったのだろう


▼そのまま時間だけが経過したが、両親の他界を機に墓の建て替えや戒名を彫り込む墓誌の建立を菩提寺に相談した。住職は「今の4基を整理して、1基にすると費用の持ち出し無しに済みます」との返事。出入りの石屋さんに確認すると「墓の土地半分を寺に返せば、その代金で新しく墓を建てられる」とのこと。現在の墓の竿石には両親の戒名も彫りこめず、墓誌の建立にも費用が掛かるため墓の建て替えを決めた


▼先日父親の遺品の中から古い家系図を発見した。どうやら昭和10年代に静岡の遠い親戚から郵送された物のようだ。おそらく父は家系図の内容と墓の古い戒名とを照合する目的で30年前に親戚を訪ねたのだろう


▼墓の建て替え時には、彫りこまれた戒名の記録を残せるらしいので、この機会に少しでも照合が進む事を期待したい。10月11日の父親の三回忌までには新しい墓を完成させ、法事に集まる親戚にも家系図の事を話したい.。(埼玉・HS)


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