安全確認を忘れずに（茨城・ＨＳ）

安全確認を忘れずに

▼セ・パ交流戦が終わり、プロ野球はいよいよ折り返し地点が見えてきた。調子を上げたチームもあれば、連敗が続き不調に苦しむチームもあった。チームのやりくりは監督の手腕の見せどころ。これから先、シーズンを左右する山場はまだいくつもあるはずだ

▼交流戦のオリックス対中日戦で、オリックスのマレーロ選手がホームランを放ったが、ホームベースを踏み忘れるという珍事件が起こった。来日初ヒットが初ホームラン。華々しいデビュー、となるはずが違う意味で記憶に残る結果となってしまった。結局、記録上は三塁打扱い。チームが試合に勝ったことは不幸中の幸いだった

▼こうした“うっかり”は、よくあることではない。しかし、誰もが気を付けなければいけないことだ。大仕事をやってのけたのでつい油断してしまう。喜びのあまり初歩的なミスをしてしまう。落とし穴は思わぬところにあるものだ

▼これから夏場に向けて、多くの企業が安全衛生大会を開催する。安全に対する意識を高め、絶対に事故を起こさないとする決意を明確にするためだ。面倒と思わずにぜひ多くの人に参加してもらいたい。主催者側も、退屈を感じさせない工夫ができれば、参加者はさらに増えるだろう

▼夏の強烈な日差しは働く人の体力を奪い、集中力を削ぐ。こまめに水分を補給し、少しでも体調が優れないと思ったらすぐに休憩する。「自分は大丈夫」と過信せず、しつこいぐらいに徹底してほしい。ホームベースの踏み忘れは笑い話にできても、車のブレーキの踏み忘れは笑い話にできない。いつでも安全確認を忘れず、猛暑を乗り越えよう。（茨城・ＨＳ）