コラム

2017/11/18

VRの可能性(新潟・SS)

VRの可能性を思う


▼発売から1年経過したゲーム機用のVR(仮想現実)ヘッドセット「PSVR」。品薄だったが、ようやく購入できた。一緒に購入したホラーゲームでは、自分がそこにいるかのような感覚で、没入感が全然違う


▼VRはゲームだけではなく、さまざまな業種で活用が始まっている。医療では外科の手術時にVRヘッドセットを着用し、横たわる患者の上にCTやMRI画像で作成した臓器のCGを3次元で投影。患部の切除位置を立体的に把握しながら手術を行っている。3次元表示はこれまでのレントゲンなど平面データよりも大きさや距離感が把握しやすい


▼建設現場のICT化も同じ。断面図など測点ごとに平面化して管理していたものが、3次元データの活用でより便利になろうとしている。丁張りもドローンや3Dレーザースキャナによる撮影に替わり、機械施工もGPSデータの活用で丁張りそのものが不要になる


▼ICT施工を導入している現場では、丁張りの必要がない分施工時間は減り、ICT建機での作業も慣れてしまえば楽だという。重機周辺に作業員を配置する必要がない分、安心して作業もできる。しかし慣れない3次元データの取り扱いに時間がかかったり、形状が複雑な場所では丁張りがないので完成形がイメージできず、重機をどう走らせれば良いか迷うこともあるようだ


▼ICT施工はまだ始まったばかり。今後の普及拡大に向け、ソフトウェアやシステムなど徐々に改良・改善され、使いやすいものになっていくだろう。丁張りの代わりにVRヘッドセットを付けて指示や作業を行う日がやがて来るかもしれない。(新潟・SS)


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