2018/02/24
大人になるとは(群馬・YT)
大人になるとは
▼「大人になったことを実感したのはどういうとき?」正月に故郷へ戻った際、新成人となった甥(おい)から不意に質問を投げかけられた。初めてお酒を飲んだとき、初任給をもらったときなど多くの人が挙げるであろう場面を伝えるも、お酒にそこまで興味がなく、まだ学生生活が続く甥にとっては、どうにもピンとこない様子。就職や結婚、経済的な自立などいわゆる人生の大きな節目を迎えていないこともあり、20歳になっても何かが劇的に変わることなく過ぎることで疑問が出てきたとのこと
▼周囲にいるほかの大人たちにも意見を聞くと、最も多く挙げられたのは「責任ある仕事を任されたとき」だった。中には数十年前に任された初仕事の思い出や苦労を語る者もいたほどで、甥も大人とは責任を取れる人と感じたようだ
▼一言で大人といっても年齢という法的な意味以外にも精神的や社会的な意味など、場面や立場によって定義は大きく変化する。しかし、自由が手に入るとともに責任を負うことになるというのは共通している
▼成人式で問題を起こす人が毎年のようにニュースとなる。一方、いくら年齢を重ねても問題を起こす人も多数いる。短絡かつ自己中心的な振る舞いが、他人にどんな迷惑をかけてしまうかを考えられない者を大人と認めるわけにはいかない。自由と権利には必ず責任が伴う
▼大人としての行動が求められる場面は、社会や家庭、趣味の場などさまざま。しかし全ての場面で自信を持って振る舞えていると胸を張って答えられる人はどれだけいるのだろうか。大人について考え直す機会としてみたい。(群馬Y・T)