コラム

2018/07/25

3万日を生き急ぐ(埼玉・YM)

3万日を生き急ぐ


▼厚生労働省がまとめた2016年日本人平均寿命の調査によれば、女性が87・14歳、男性が80・98歳で過去最高記録を更新した。少子化・超高齢化に加え医療が発達している日本らしい社会構造の結果とも言えるが、数少ない若い世代が大勢の高齢者を支えなければならない状態を見ると手放しに喜ぶことはできないと感じている


▼平均寿命約81歳の日本人男性は、何日生きるのだろうか。計算すると約3万日と出る。30歳で約1万1000日、40歳なら約1万4600日で、人生の半分が経過している計算だ。『人間(じんかん)五十年、下天のうちを比ぶれば…』と織田信長が敦盛の一節を引用したように、人生はあまりにも短く儚(はかな)いように思う


▼この仕事はあしたにしようと誰もが思いがちだが、既に1万5000日が経ち、残り半分しかない状況で今日できることを明日に回す時間はあるのだろうか。通信手段や移動手段が次々と開発されているように『タイム・イズ・マネー』は世界共通の考えだ


▼もちろん心身を壊すほど仕事をしてはいけない。無理をして心身を壊せば、その代償として多大な時間とお金を治療に充てるだけでなく、周囲にも迷惑をかけてしまうからだ。あくまで心身に無理のない範囲で、時間を有効に使うことが肝要だろう


▼『生き急げ』とは誰も言ってくれない。時間が有限である以上、時間内に自分のやりたい目標や夢を達成できないかもしれない。心身と相談しながら数えきれないくらい挑戦・失敗を繰り返し、最後に1つだけ成功すればいい。昔の人が若くして偉業を成し遂げて亡くなったように、残りの日数を駆け抜けたい。(埼玉・YM)


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