コラム

2018/07/26

不機嫌は伝染病だ(茨城・TT)

不機嫌は伝染病だ


▼皆さんの周りに不機嫌をまき散らす人はいませんか?お腹が空くと不機嫌になる人、出社前に家族とけんかをしてその気持ちを引きずったまま職場に到着し、優れない気分のまま仲間と接してしまう人。理由はさまざまだが多少なりとも思い当たる人も少なくないはず


▼以前の職場で不機嫌でいることが多い同僚がいた。一度機嫌が悪くなると獣がかみつくような口調で話をする。周囲はいつも機嫌をうかがいながら接していた。このような日が続くと気持ちが落ち着かないせいか仕事でもミスが発生し、今で言う負のスパイラルだ


▼最近本屋で衝撃なタイトルの本を見かけた。教育学などで多数の著書がある明治大学教授の齋藤孝氏の『不機嫌は罪である(角川新書)』がそれ。著書中でも不機嫌な人がいると職場環境が劣化し、生産性が上がらず売り上げにも影響を及ぼすと警鐘を鳴らす。さらに不機嫌もハラスメントにつながり、社会人人生に致命的な問題を引き起こす時代だとも


▼ワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みが本格化し、仕事と生活の調和が叫ばれる昨今。週休2日の確保や長時間労働の問題に目が行きがちだが、まず必要なのは雰囲気の良い環境なのではないか。自身も不用意に口調がきつくなったり、気付かないまま不機嫌な態度をしていたのではと反省しきり。不機嫌は個人だけの問題ではなくなる。もはや伝染病の一種と言えるだろう


▼今朝も出掛けに玄関のドアに鍵をかけ、車のエンジンを始動させた。カーナビから当日の日付と記念日を知らせるアナウンスが流れる。今日は「〇〇の日」。自然にクスッと笑うことができた。(茨城・TT)


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