城巡りの続編ガイド（山梨・ＳＡ）

城巡りの続編ガイド

▼先日、書店で１冊の本の背表紙に目が止まった。題名は「続日本１００名城公式ガイドブック」。約10年前に発刊された日本１００名城公式ガイドブックの続編でスタンプ帳が付いている。全国各地において現代に残る城の構造や歴史を学べるだけでなく、付録のスタンプラリーも併せて楽しめる。城巡りをしていた過去を思い出した勢いで、つい購入してしまった

▼１００名城は日本城郭協会が創立記念事業として日本が誇る歴史的価値の高い文化遺産の来訪者が充実した見学を楽しめるよう城郭ファンや専門家などの意見をもとに選定された。好評につき今回は続編として日本全国から１００カ所の城が決まった。前編と合わせると２００カ所の名城をガイドブックから詳しく知ることができる

▼早速、本を頼りに山梨県内２カ所の名城へスタンプ押印に車を走らせた。現場に向かう道中でスタンプがある場所はどんなところでどんな人がいて、スタンプの絵柄に何が描かれているのかを考えるのはまさに至福の時間だ

▼スタンプがある場所の受付に着くと手書きの名簿があった。来訪者の住所を見ると県外者も多く見受けられた。城を目的地とした観光発展への需要もありそうだ

▼２０１６年４月の熊本地震で熊本城が大きな被害に遭遇したのは記憶に新しい。傷付いた姿を見て悲しむ声からはお城への愛着心が感じられ、一日も早い復興を願いたい。１００名城は過去の武将が城に残した地域独自の地形を利用した工夫や仕掛けを浮き彫りにしてたたえる。地域の人々を長く見守る当たり前の施設こそ価値があると感じた。（山梨・ＳＡ）