乗り換えるチャンスは（茨城・ＴＩ）

乗り換えるチャンスは

▼最近耳にした「バズる」という言葉。初めて聞いた時は「何だそれ？」とまるで見当が付かず、どういう意味なのかと首をひねった。調べてみると、ＳＮＳなどで大勢に取り上げられ、話題が一気に広がることを指すらしい。英語の「ｂｕｚｚ」からきているようで、「がやがやと騒ぐ」「うわさをする」という意味の単語だ。ここまで調べてやっと納得した

▼ＳＮＳの関係は連絡手段用のものを除くと、外に発信する類いは手を出していないため、バズるという現象の実感が湧きにくい。必要に駆られて見ることはあれど、利用しようという気にはならない。われながら古い人間である

▼その手のＩＴ関係では、電子書籍を購入したこともない。いまだに紙の本や週刊誌を読み、自室には山となって積み上がっている。時流からスマートフォンは持っているが、タブレットは所持していない。もっと言えばクレジットカード１枚すら持っていない。現金主義といえば聞こえは良いが、単にものぐさなだけだ

▼ＳＮＳによる宣伝はネット社会に即しており、有用性は高い。バズったことで流行したものもあるのだろう。電子書籍も場所を取らないのは便利だと思う。以前友人との話の中で、自分が使っている連絡用アプリさえ「もう古い」と言われた時は驚いた。電子化が進んでいるいまこそ、乗り換えるチャンスなのかもしれない

▼ただ、あれこれ理屈を付けようと、手を出すのはまだ少し先になるだろう。何だかんだ、現物を触り、人と顔を合わせて話す方が好きなのだ。いずれそうも言ってはいられない時代が来るだろうが、しばしはこの状況を楽しみたい。（茨城・ＴＩ）