コラム

2019/03/23

人材不足に異業種の教え(山梨・TH)

人材不足に異業種の教え


▼建設業の人材不足が続いている。その実態を把握するため、山梨県は県内建設業者へのアンケートを実施した。県の入札参加資格業者1053者を対象にメールを送り、542社から回答を得たという。業種は土木と専門工事が約4割を占める


▼質問の中には3~4年前から比べた現在の経営状況は「横ばい63%」と「好転した16%」が大半。悪化したとの回答が少なかった。一方、経営課題として受注量の確保・拡大や技術者の確保・育成が多く、次いで従業員の雇用維持の順


▼そのほかの回答にあった技術者の高齢化や新規若年層を募集したが応募がない、入職しても定着しない(離職率が高い)が残念だ


▼弊社甲府支局では山梨県内の建設業以外の社長を対象に、人材確保に関する話を聞いている。おかげさまでことしで4年目。魅力的な人物が多数おり、今も交流が続いている。取材の初めはお互いの腹の探り合い。表情や仕草で質問内容を変えていく。そして建設業界の現状を真剣に話し、入職者数の減少と就業率の低下を踏まえた建設人材の確保、少子高齢化なども正直に伝える。最後は一緒になって人材不足について考えてもらう


▼これまで取材した業種は飲食やホテル、製造業、IT関係などさまざま。女性や外国人とのコミュニケーション方法は勉強になった。今後も異業種の社長インタビューを、建設業者に生かしてもらうことができればうれしいのだが。山梨県は国との太いパイプを持つ知事に代わった。数年後の建設業アンケートで「仕事量が増え景気も良くなった。国内外から人材を採用していきたい」との回答が増えることを願いたい。(山梨・TH)


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