コラム

2019/03/26

休日ギャップ解消を(新潟・HT)

休日ギャップ解消を


▼「半ドン」という言葉はどのくらいの世代にまで通じるのだろうか。学校教育で土曜日の授業は午後から休み。昔はそれが当たり前だった。多くの公立学校では1992年から第2土曜日が休日になり、95年に第4土曜日でも導入。2002年からは完全週休2日制が敷かれている。つまり02年以降に小学校に入学した現在24歳より若い世代は「半ドン」を経験していない「非半ドン世代」ということになる


▼土日にかからない場合、仕事始めを1月4日とする役所や企業が多いが、ことしは金曜日。同日に開かれた業界団体の賀司交歓会の席では「ことしは休みにした」との声が聞かれた


▼建設業の労働災害は休日明けに発生する傾向が高い。休日からの切り替えができず、注意力が低下したまま仕事に入ることが要因とされる。労働災害の防止には休日と普段の生活で生じるギャップの乗り越え方が重要である。飛び石連休を避けるため法改正前から早々と、ことしのゴールデンウイークを10連休と決めた企業もあった


▼休日が生むギャップは労働災害だけの話では無い。学生から社会人となることは大きな節目だ。小学校から大学まで週休2日が当たり前の「非半ドン世代」は、就職した途端にいきなり土曜日が仕事になる。生活に大きな変化が無いにこしたことはない。週休2日が取得できる企業・業界が選択されるのは当然の流れといえる


▼働き方改革に合わせて社会全体が、長時間労働の是正、休日の確保にかじを切る。建設業に限った話ではないが、他産業に乗り遅れないよう、休日が生むギャップの解消が若者の離職防止・定着につながる。(新潟・HT)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら