コラム

2019/05/30

ぬくもりある幸福な社会を(茨城・KS)

ぬくもりある幸福な社会を


▼国連の2019年の世界幸福度ランキングで、日本は過去最低の58位だった。衣・食・住で大半の人が困らず、何より治安が良い国であることは周知の事実であるはずなのに、なぜなのか


▼1位は2年連続でフィンランド。2位にデンマーク、3位にノルウェーと、福祉や教育が充実している北欧諸国が上位を占める。日本は6つの指標のうち「健康寿命」が2位で「1人当たりのGDP(国内総生産)」が24位だったものの「他者への寛大さ(寄付)」が92位「社会の自由度」が64位。日本の幸福度を下げているのは、ワークライフバランスの欠如ではないだろうか


▼働き方改革に関連するニュースで最たるものといえば、コンビニエンスストア大手のセブンイレブンと加盟店とのトラブル。人手不足で24時間営業ができなくなった加盟店に違約金の支払いを迫ったとして波紋を呼び、社長交代にまで発展した。今や見ない地域はないほど至る所に出店している。おいしい食品がそろい、ATMや宅配便などのサービスもあって便利だが、それも「人」がいなければ元も子もない


▼一方、北海道の地場の酒屋から始まったセイコーマートは勢いを増している。北海道以外では茨城県と埼玉県に展開しており、営業時間は大半が午前6時から午前0時で、店内調理のお弁当が好評。元日に休業する店舗もあるが、コンビニの顧客満足度ランキングは3年連続1位だ


▼避けられない人材不足で、ICTによる無人化は想像以上に加速していくのだろうか。願わくば、人間の手による温かみのある「商い」が見直され、中心市街地に活気が戻ってほしい。(茨城・KS)


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