コラム

2019/08/21

安心・安全を守る(茨城・RN)

安心・安全を守る


▼夏の風物詩といえば、花火、プール、海、と延々と連想してしまうが、忘れてはいけないのが怪談である。怖い話を題材にした番組やホラー映画などがテレビで放送される季節だ。なぜわざわざ怖い思いをしたがるのか、不思議なものだが一定の人気がある


▼怪談の舞台になるのは、廃虚やトンネルのような暗くて人けのない場所が定番だ。暗くて見通しが悪いと、何が潜んでいるのか分からない。そのために怖いことが起こる場所として想起され、噂や物語が生まれたのだろう。噂話や想像の怖い話ではなく、現実で事故が起きかねないような、危険な場所には要注意だ


▼家の中でさえ、毎日ほこりがたまり、汚れていく。定期的に片付けないと、散乱している物につまずくなど、安心できるわが家から危険な場所へと様変わり。道路も日々外気にさらされ、車が通行することで段差が生じるなど、状態が悪化する。廃虚のまま放置されている建物を見ると、治安の面でも心配だ


▼定期的に人の手を入れる、つまり維持管理を行うことで、われわれの安心・安全は守られている。人口減少が進み、自治体の予算が減少していく中で、建設業では建物や道路の新設よりも維持管理の仕事が中心となってくる。定期的な維持管理が途絶えると、施設は急速に劣化し、危険性が増していく


▼建設業界は、ビルを造ったり、壊したりするなど、迫力のある仕事をしている印象が強い。道路が開通したり、新しいものを造り出すような、大きくプラスに作り出すだけでなく、維持管理によってわれわれの生活を危険から守っている。そういった貢献にも目を向けていきたい。(茨城・RN)


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