コラム

2019/11/20

土木施設の魅力発信(群馬・KS)

土木施設の魅力発信


▼群馬県ではSNSを活用し、県内にあるインフラ施設や施設から見える素敵な風景を発信している。全国的にはダムカードやマンホールカードが有名だが、群馬県には長野堰土地改良区が管理する長野堰用水円筒分水堰などを取り上げた堰カードも存在している


▼取材先で長野堰用水円筒分水堰のカードを手に入れた。カードに載っていた写真を見て、実物を見たいと思い、休日にサイクリングを兼ねて高崎市江木町にある同円筒分水堰を訪れた。現地に設置された看板には「自然落差を利用して地獄堰、上中居堰、矢中堰、倉賀野堰の4堰へ正確に受益分配されるように設計された施設である」と書かれていた。どのような仕組みで正確に分水しているのか、しばらく観察していたが、まったく分からなかった。しかし珍しい形状と正確に分水させる構造であるところに、とても魅力を感じた


▼県出先機関の西部農業事務所に取材した際、下仁田町馬山地先の不通(とおらず)渓谷にある不通水道橋の写真を見せてもらい驚いた。絶壁の崖にアーチ型の水道橋が架けられているのだ。どのように架設したのか事務所の職員に尋ねたが、分からないのだという


▼円筒分水堰のような形状の珍しさや、絶壁の崖に架けられた水道橋のように、どうやって造ったのか不思議に思うことなど、多くの人から土木施設に興味を持ってもらうということが大切なのではないだろうか


▼SNSやダムカード、堰カードなどがきっかけとなり、多くの高校生や大学生が土木施設に対して興味を持ち、若手技術者の人手不足にあえぐ建設業界への入職につながることを願う。(群馬・KS)


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