コラム

2020/03/19

やれるのであれば続けよう(茨城・MK)

やれるのであれば続けよう


▼今シーズンからプロ野球東京ヤクルトスワローズの1軍監督となった高津臣吾氏。その高津監督がヤクルト2軍監督時代の仕事を記した本(光文社新書)を読んだ


▼2軍監督の仕事とは何か。高津監督によると「プロに入ってきた若い選手をどう育てるかに尽きる」。若手には、伸び伸びプレーしてほしい。そして「プロの世界は、練習をやったもん勝ちだよ」と


▼もう一つ、重要なことを高津監督は若手に伝えた。〝見せ練〟はやめてほしい。監督やコーチが見てるから「もう少し練習しよう」は意味がないと。自分に必要なことを自分で考え、コーチを巻き込む練習をしてほしい。ヤクルトには最高のお手本がいる。青木宣親(のりちか)選手だ。青木選手の原点は「とにかく打ちたい、走りたい」。自然と湧き出る感情を大切にすれば、絶対に野球はうまくなる。そうした「欲」を引き出し、その欲に応えるのが監督やコーチの仕事だと


▼建設業の経営者を対象とした「若手社員の定着率向上」の研修会を取材した。講師が参加者に問い掛ける。「あなたが関係する現場や事務作業で、一番の人は誰ですか?」。そして強調した。「その人を褒め、認めてあげてください」。そのことを皆が知ることができるように。「現場を知らない女性から褒められたら、現場の若手はうれしくないですか。元気が出ませんか」


▼仕事を辞めようか悩んでいる若手がいるかもしれない。高津2軍監督は、現役を続けるべきか相談された選手に伝えた。「野球をやっていてうれしいとか、悔しいとか感じるのが、一番の幸せと思うよ。どんな環境でも野球をやれるのなら、続けるべきだ」。(茨城・MK)


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