コラム

2020/04/07

科捜研の男が言うには(山梨・OS)

科捜研の男が言うには


▼「合わない人と働く。合わないやり方で働く。長い時間働く。一番ストレスになるのはどれだと思う?」。テレビドラマ「科捜研の女」で、沢口靖子さんが演じる主人公の榊(さかき)マリコの上司、日野和正所長が語った


▼日野所長は「俺は1番目が人間関係、2番目が業務内容、3番目が労働時間だと思う。順番を間違えて労働時間だけを見直すと、人間関係や業務内容が厳しくなり、心と体を壊してしまう」と説いた


▼ひとたび事件が起きれば、長時間勤務を余儀なくされる警察組織。ドラマでは、警察も事件の発生状況にかかわらず規定の勤務時間を守るべきかどうかが焦点になっていた。労働時間の短縮について日野所長は、他の要素を解消した上で考えるべきと訴える。先に目を向けるべきことを放置し、勤務時間という数値目標だけをクリアしても、うまくいかないという


▼働き方を見直す上で労働時間の短縮は一つの鍵だ。建設業においても長時間労働は注意を散漫にさせ事故の危険性を高める。ただ雰囲気が悪く、要領を得ない現場でそれをすれば、繁忙により人間関係が悪化。ストレス増大につながり、余計心身共に疲弊することになりかねない


▼働く人にストレスの要因を聞くと必ず上位に挙がるのが「職場の人間関係」。退職理由の上位にも入る。現場の安全対策の取材で、ある現場監督は「作業員の輪が取れていること」が事故防止に重要だと話した。人は気持ちで動く。中には仲間がいい人ばかりだから、少々の超過勤務は気にならないという人もいる。ストレスはいくつかの要素の合算で決まる。みんなで気持ちの良い職場づくりを心掛けたい。(山梨・OS)


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