コラム

2020/08/08

変化するということ(群馬・KO)

変化するということ


▼6月27日の横浜DeNAベイスターズ対阪神タイガース戦で珍しい光景が見られた。9回表、ベイスターズで抑え投手を務めている山﨑康晃投手が牽制球を投じた瞬間、全国の野球ファンは驚愕した。プロになって6年間、日本代表選出の経験も持つ実力ある投手が、プロ野球の公式戦で初めて牽制球を投げたからだ


▼山﨑投手が牽制球を投げない理由は打者との勝負に集中するため。走者に対しては牽制球を投げずに工夫を重ねて対策を行ってきた。しかし最近の試合では他の投手と比べると頻度は少ないながらも、牽制球を投げることが徐々に増えてきている。その表情は今までと変わらず、当たり前のように牽制球を投げる姿が印象的に見える。自分の役割を果たすため、チームの勝利のために自分の貫いてきたスタイルを変えたわけだ


▼終わりの見えない新型コロナウイルス感染症。今まで行ってきた信念を誰かのために変えることは、山﨑投手と同じく私たちも求められていることではないだろうか。厚生労働省は感染拡大防止に向けて、「新しい生活様式」の例を示している。この様式が浸透すると私たちの日常生活はこれまでと一変する。すでに手洗いうがいの徹底やマスクの装着は多くの人が実践している。しかし、宴会でお酌をしないことや大皿での食事は控えることなどの様式が定着すれば、今まで見てきた日常の光景とはかなり変わる


▼生活様式の変化は国民一人一人に必ずしも義務付けられているわけではない。良い変化となるかは分からないながらも、ウイルスに打ち勝つためには、一人一人の変化が求められる。(群馬・KO)


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