コラム

2020/12/18

必要なものが選べるか?(茨城・TT)

必要なものが選べるか?


▼早いもので気付いたらもう12月。1年間の埃を払い不要な物を捨て、新たな気持ちで新年を迎える準備、大掃除が気にかかる季節だ。物への執着に気付き、手放すことで自分を見つめ直し、より良い人生を送るための方法の一つと言われる「断捨離」


▼不要な物を捨てる機会は大掃除のほかに、何度か経験してきた引っ越しもその時。今度こそはと思いながらも、実際に手に取ってしまうと、捨てた後悔の気持ちが先に立ち、なかなか物が手放させない。「捨てる」ことを目的にしてしまい、自分にとって本当に大切なものを見極め「選ぶ」ことができないことに気付く


▼新年号の特集で公共施設やその跡地の利活用について取材する機会があった。少子高齢化が進む中で、小中学校や保育園等の統廃合が進んでいる。スクラップ&ビルドの時代は終わり、学校の統廃合や老朽化した庁舎、公営住宅の建て替えなどにより発生する空き地や空き施設の有効活用が、自治体のまちづくりを進めていく上で重要な課題の一つとなっている


▼学校の余裕教室を児童クラブに活用したり、解体後の空き地を子育て世代を対象とした住宅を整備したところ、好評のため第2弾、第3弾と建設計画を打ち出す自治体もある。その一方で議会の反対や大型プロジェクトの実施、法律による規制などで有効活用がうまく進まないケースも少なくない


▼最近は分別ルールも厳しくなり、ごみ捨てが難しい時代にもなってきた。今年の大掃除は有効活用ができるかという視点で、物を整理整頓してみようかと思う。周りに審議されることなく自分一人で決められるのだから。(茨城・TT)


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