コラム

2021/03/12

キャンプブームに続け(新潟・SS)

キャンプブームに続け


▼キャンプブームと騒がれ始めたのが3~4年前。2020年には「ソロキャンプ」が流行語になるなど、ファミリー層を中心に楽しむレジャーというイメージを覆し、これまでキャンプに興味を持たなかった層を取り込み人気が広がっている


▼テントやアウトドア用の調理器具・衣料品などを販売するスノーピーク(新潟県三条市)はコロナ禍でも好調だ。20年12月期通期の会社計画によると、売上高162億2200万円(前年同期比13・7%増)、営業利益13億3000万円(同43・9%増)と過去最高の営業利益を記録、キャンプブームを証明している


▼冬のアウトドアといえばスキーだが、キャンプとは対照的。昨冬は少雪でオープンできなかったスキー場も多く、今冬も1月の豪雪で雪には恵まれたものの、コロナ禍で時間をかけて増やしてきたインバウンドによる需要は見込めず、国内でも緊急事態宣言など自粛の影響を受けている。新潟県内ではコロナ禍で県外客が見込めないとして、営業断念や臨時休業するスキー場が多かった


▼1990年代までのスキーブーム以降、スキー客は3分の1程度に落ち込んでおり、地球温暖化による少雪やコロナの影響でスキー場や周辺施設の廃業が進むことが予想される。今後は生き残りをかけた取り組みが不可欠だろう


▼年に1回以上スキー場に行く人は全人口の5%程度というデータも。コロナ禍でもキャンプがブームになっているのだから、スキー場にも可能性はあるはず。5%しかいないスキーヤーだけではなく、普段はスキー場に行かない残りの95%を冬の雪山に向かわせる仕掛けが必要だ。(新潟・SS)


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