コラム

2021/03/24

同じ音でも所変われば(新潟・YY)

同じ音でも所変われば


▼後期、好機、工期、工機、後記、高貴、鋼機、好奇…。タイピングで「こうき」を漢字変換する際に出てくる候補だ。最近、業務で使うパソコンを新しいものに変えてもらったが、目的の漢字になかなか変換できない。以前の端末であれば、よく使う語の候補は上位に表示されるよう使い込まれていたので少し不便を感じている


▼あらためて同音異字熟語の多さに気付かされたが、同じ表記でありながら場面や立場などによって別の意味を持つ言葉もある。例えば「KY」。建設現場や工場で働く方なら「危険・予知」のKとYだろう。何年か前までは日常会話でもよく使われていた「KY」を思い出した方なら「空気が・読めない」のKとYかもしれない


▼また「CCUS」。建設関係者にとっては「建設キャリアアップシステム」のこと。この1~2年で広く浸透した。しかしエネルギー関連に関心がある、仕事で携わっている人にとっては二酸化炭素回収・利用・貯蔵を意味する「CCUS」になじみがあるのでは


▼普段、会話の前後、立場、何に注意を向けているのかによって、その場面にふさわしいものを同音異義語の中から認識している。これを文章生成の研究も進んでいるAIが担えば日本語入力における漢字変換の煩わしさが減ってくれるかもしれない


▼さて変換学習が進むまでは漢字変換に苦労しそうだが、一方で以前は語を分けて変換していた「しょうすいろ」「すいしょうぶ」が「承水路」「水衝部」に一発変換できるようになっていた。一般的に使用する機会は少ないが、建設関係の記事ではある程度の頻度で登場するため、この更新はありがたい。(新潟・YY)


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