コラム

2021/08/12

もっとPRしても(新潟・SS)

もっとPRしても


▼夏休みの課題なのだろうか、小学生の息子が近所の名産品や誇れるものは何かと聞いてきた。新潟市西区、家の周りは1970年頃に宅地開発が行われ、宅地を外れると畑や田んぼが広がるような郊外。周辺にはスイカ畑が多いので名産品はスイカが思い浮かぶ


▼農業センサスによると新潟県のスイカ作付面積は全国第5位。栽培に適した海岸砂丘地が広がる西区は、県内の作付面積のうち、45%を占める大産地


▼西区で誇れるものは何だろう? 今から25年以上昔、新潟を離れ、関東で学生だったとき、講義で配られた資料に見覚えがある風景が掲載されていた。説明には新川河口排水機場、アジア最大級と記載されていて驚いたことを思い出した。子どもの頃ハゼ釣りをしていた場所は、実はすごい施設だとそこで初めて知った


▼新川河口排水機場は数年前から大規模改修を進めている。河口堰を見渡せる橋の上から覗いてみると、締切工を行い川底が見える状態になっていた。今はゲートの更新を行っているようだ。排水ポンプは計6台、排水量は毎秒240立方mと日本最大級で、ポンプの羽根は直径4・2m、同クラスのポンプを持つ排水機場は愛知県日光川河口排水機場、江戸川河川事務所(三郷、庄和、松戸、綾瀬排水機場)しかない


▼日本有数の排水機場でも、施設がどんな役割を果たし、どのようなルールで運用されているか地元の人でも知る人は少ないと。異常気象による甚大な被害が多発する中、排水機場などの重要度は増している。地域の農業だけではなく、住宅地の浸水対策など重要な役割をもっとPRしてもいいと思う。(新潟・SS)


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