コラム

2021/08/20

秋葉原駅前の新たな在り方(埼玉・TK)

秋葉原駅前の新たな在り方


▼秋葉原駅前の周辺がゴーストタウンになりつつあるとインターネットで話題になっていた。「オタクの街」として栄え、さまざまなアニメ系グッズを扱う店舗でにぎわっていた秋葉原から、多くの大型店舗が撤退し空きビルだらけになっているのだという


▼メルカリやアマゾンなど店舗を介さずに商品を購入できるサービスが発展したことにより、「実店舗に直接訪れ商品を選ぶこと」の必要性が薄れ、店から客足が遠のきつつあったことが原因の一つに挙げられる。店側としては、そこにコロナ禍が重なり、とどめを刺された形になったのだろう


▼これまでも通販サイトの存在はあったが、商品を買う際は店に足を運ぶことが主流だった。今や商品をネットで購入できるサイトのみならず、ウーバーイーツを代表に宅配代行サービスなどが台頭している。商品を購入するだけでなく食事を行う際にも、この時世では店舗に足を運ぶことは選択肢の一つでしかなくなっている


▼時代の移り変わりとともに店やサービスの在り方は変わっていく。これまでは商品を並べ、人を集めることが店という在り方の一つの指針だったが、今後は現代の多様なサービスに対応した新たな形に変化していかなければならないのかもしれない


▼実店舗がその形式を変えていけば、「ビルや商業施設を誘致する」という駅前開発の方向性も変わっていく可能性がある。かつて電機製品の街として発展した秋葉原は再開発によりアニメの街へと姿を変え、現在は高級オフィスビル街へと変化を遂げつつある。危機にひんした秋葉原が今後どう変化していくのか目が離せない。(埼玉・TK)

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