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集客施設、総合球技場整備を/リニア環境未来都市整備方針へ/県議会議員連盟

2016/09/22 山梨建設新聞

 県議会の中央リニア新幹線建設促進議員連盟は21日、甲府市郊外に整備されるリニア新駅の周囲を対象に県が策定を進める「リニア環境未来都市整備方針」に対する中間提言を後藤斎知事に提出した。提言内容は①集客型施設や宿泊施設の誘致検討、総合球技場整備による地域経済への波及②PFIなどを視野に民間資金・ノウハウの活用③リニア駅と県内各地とのアクセス強化④防災対策の推進⑤適正な土地利用。


 議員連盟会長の鈴木幹夫議長は「リニアの開業効果を全県で享受できるよう、研究委員会での議論を経て意見をまとめました。提言を踏まえて整備方針の策定に当たられることを強く要望します」とあいさつ。

 後藤知事は「スピード感を持って対応してまいりたい。山梨県内だけでなく、県外の方にも、希望が持てる、期待が持てる整備方針としていきたい」と応じた。

 中間提言は、大きく5項目で構成。

 「経済効果をもたらす駅周辺・近郊の取り組み」では、集客施設の立地、宿泊施設の誘致を検討することや、整備する総合球技場は地域活性化につながる施設として検討することを要望。さらに、産業振興機能の整備、定住対策の推進、クリーンエネルギーの利活用などを求めた。

 「民間資金や技術力等の活用」では、PFIなどを視野に入れたノウハウの活用、民間が投資しやすいよう早期にスケジュールを示すことなどを要請。

 「交通結節機能の確保」では、リニア駅と県内各地を結ぶ道路整備の推進、リニア駅と甲府駅間の新たな交通システムの整備で速達性や定時性、費用対効果に配慮したルートの検討、駅北側だけでなく南側へも駐車場を設置することなど。

 「防災対策の推進」では、地震や台風など災害時に避難者の受け入れや支援に十分配慮した駅周辺とすることを要請。

 「適正な土地利用」では、地域のまちづくりとの調和、甲府駅周辺の既存市街地とは異なる視点から土地利用を進めることを求めている。

 提言を受けて県では、有識者による検討委員会からの提言も踏まえて、リニア環境未来都市整備方針を本年度中に策定する。



【写真=提言を提出】

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