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最適ルート帯を提示/松糸道整備で地元説明

2017/07/27 新潟建設新聞

 県は地域高規格道路松本糸魚川連絡道路のルート帯決定に向けた地域説明会を開始した。25日は糸魚川市の今井地区と県境の大網地区(長野県)で開き、県が最適とする山本橋~糸魚川IC間と小滝~山本橋間のルート帯を提示し、年度内に2ルート帯(約9km)の決定を目指す。


 松本糸魚川連絡道路は長野県側80km、新潟県側20kmの約100km。県が最適なルート帯として提示したのは、山本橋~糸魚川IC間と小滝~山本橋の2ルート帯。

 山本橋~糸魚川IC間は今井橋の架け替えを含む市街地を回避して姫川左岸ルートを最適案とし、大型車両の通行に伴う沿線住民への騒音の影響が少ないことや、店舗や家屋の移転が少なく事業費が抑えられるとしている。同ルートは現在、県が2018年度の供用を目標に整備を進めている西中バイパスと同一ルート。

 小滝~山本橋間は主に現道の国道148号を活用するルート帯を提示。08年に示したほぼ全区間をトンネルとする対案に比べ事業効果が早期に実現できるとしている。

 今回、最適案を提示しなかった平岩~小滝間は08年度のルート帯案では約5kmを1本のトンネルで抜ける案とトンネルを3カ所に分け姫川2カ所で渡る案が出され、アンケートではトンネル一本で抜ける案が多く支持された。しかし、トンネル延長が5km以上になると危険物積載車両の通行に制限が掛かることがネックとなっている。両ルートとも急峻な山岳ルートで事業費も高額になるため慎重にルート検討を継続するとしながらも、担当者は今後、地質調査などを進めトンネル延長が5km以内に抑えられる抗口を設定する可能性が高いとした。

 県境~平岩間の約3kmは現道が地域高規格道路の構造要件を満たしていることから現道をそのまま利用するとした。

 県は8月3日まで地区説明会を開催。8月10日~9月30日にパブリックコメントを実施し、年度内に一部ルート帯を決定する。18年度以降に決定したルート帯に対し詳細設計を行い事業化となる。

【写真=今井地区での地元説明会】

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