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国土交通省宇都宮国道事務所

宇都宮国道事業概要、改築37億 交通安全16億、矢板拡幅、121号川治など調査設計

2020/04/22 日本工業経済新聞(栃木版)

 国土交通省宇都宮国道事務所は21日、今年度の事業概要を公表した。事業費は65億2200万円。内訳は改築事業37億900万円、交通安全事業16億6100万円、電線共同溝事業11億5200万円。国道4号の西那須野道路で改良や歩道橋工事、矢板拡幅、矢板大田原バイパスで調査設計を実施。また、雀宮駅前や粟宮歩道整備、下野市下古山~宇都宮市茂原間など8カ所の電線共同溝事業を推進する。権限代行事業の国道121号日光川治防災は3・4㎞区間の調査設計を進める。

 改築の西那須野道路は、那須塩原市三区町から西富山までの延長4・6㎞のバイパス・現道拡幅事業。今年度の事業費は10億100万円。調査設計や用地買収、改良工事を推進。第2四半期に西富山地区改良舗装工事を発注する。

 矢板拡幅は東北自動車道矢板インターチェンジと接続する矢板市片岡から針生までの延長6・5㎞の現道拡幅事業。今年度は4億円を充て、用地買収や道路詳細設計などを実施する。

 矢板大田原バイパスは矢板拡幅と西那須野道路を結ぶ区間(矢板市針生~那須塩原市三区町)の延長7・9㎞の4車線化事業。南側は東北本線跨線橋や箒川橋梁を含むバイパスとし、北側は現道を拡幅する。概算事業費は400億円を想定。今年度事業費は1億円。計画区間の調査設計を進める。

 121号日光川治防災は、日光市五十里から川治温泉川治までの3・4㎞区間の防災対策事業。トンネル(延長約3㎞)や橋梁(約0・3㎞)の架設を想定。概算事業費は500億円を試算。今年度事業費は1億5000万円。調査設計を推し進め計画の具体化を図っていく。

 交通安全事業は宇都宮市の4号雀宮駅前、雀宮(駅北)、上横田1・2工区の一連の歩道整備、平出工業団地交差点改良、新4号平出地区交差点改良、上三川町の新4号磯岡地区交差点改良、小山市の粟宮歩道整備、高根沢町の宝積寺歩道改良、那須塩原市の大原間南横断歩道橋整備、那須町以北線形改良を実施。

 雀宮駅前の今年度事業費は5700万円。調査設計と電線共同溝工事を推進。粟宮歩道整備は1億5600万円で延長1・4㎞区間の調査設計や用地買収、予定地管理工事を実施する。

 平出工業団地交差点改良は新4号国道への左折レーンが短く、渋滞の要因となっているためレーンを延伸し、併せて電線共同溝も整備する計画。

 平出地区交差点改良は、追突事故が多く発生する平面交差点の安全を確保するため、右折車線の延伸や注意喚起のカラー舗装などを実施。今年度事業費は6900万円。調査設計や工事を予定している。

 那須町以北線形改良は、弓落交差点から福島県境までの14・2㎞区間の狭隘・歩道未設置個所を対象とした事業。線形改良や歩道設置、車道拡幅などを進めており、調査設計、用地買収、工事を実施する。今年度事業費は8500万円。

 電線共同溝事業の今年度の対象個所は4号古河市大堤(延長1㎞)、小山市若木町~喜沢(3㎞)、下野市小金井~笹原(2・4㎞)、下野市薬師寺~下石橋(3・1㎞)、下野市下古山~宇都宮市茂原(4・2㎞)、宇都宮市西原町~簗瀬町(0・6㎞)、宇都宮市平出工業団地(1・1㎞)、50号足利市問屋町~上渋垂町(1・3㎞)。

 各個所で調査設計や支障物移設、本体工事、引込連系管路工事、連係設備工事を推進。下古山~茂原(2)の1・2㎞にはには3億7000万円を充て支障物移設補償や本体工事などを実施。また、小山市喜沢外、宇都宮市西原町、下野市笹原地区の3件の電線共同溝工事を第1四半期に発注する。

 改築事業は栃木県内のほか茨城県内の新4号国道春日部古河バイパスに8億8200万円、50号結城バイパスに8億2100万円を配分。

 春日部古河バイパス(11・2㎞)は調査設計、幸主地区などの改良工事、元栗橋跨道橋の下部工事を実施。結城バイパス(7・7㎞)は調査設計、橋梁上部工事、改良工事を推進。鬼怒川横断の新川島橋を含む区間東側の筑西市布川から主要地方道結城下妻線付近(結城市結城)までの2・8㎞は23年春頃に4車線化を完了させる。

 維持管理では橋梁補修工事を4号利根川新橋(久喜市、古河市)など、橋梁点検を50号足利陸橋(足利市)、4号那須野橋(那須塩原市)などで実施。

 また、道の駅を地域活性化拠点とする大学との連携事業、宇都宮大学と連携した雑草対策の共同研究にも引き続き取り組んでいく。

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