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栃木県宇都宮市

宇都宮市、大谷景観形成重点地区基準案、外壁・外構に大谷石活用

2020/10/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は大谷地区の景観形成重点地区等の基準案についてまとめた。中央エリア(約81ha)が景観形成重点地区(建築物・工作物)と広告物景観形成地区(屋外広告物)、沿道エリア(約50ha)と市街地エリア(約18ha)が広告物景観形成地区。順守基準に建築物・工作物が外壁や外構への大谷石の活用など。屋外広告物が3エリアそれぞれに色彩や面積・高さ、点滅照明等の使用制限などを設定した。

 届け出は①建築確認が必要な建築物・工作物の新築や増築、改築、移転②建物の外観の修繕や模様替え、色の塗り替え③大規模な開発行為(1ha以上)④敷地内の表示面積の合計が5平方m以上の屋外広告物の設置・表示-が対象。

 地区指定の時点ですでに建設されている建築物・工作物は次回の建て替え・修繕、色の塗り替え時に届け出対象となり、景観形成基準が適用される。適法に表示されている屋外広告物は地区指定から3年間は継続表示できる。

 中央エリアは大谷資料館や市道634号線と国道293号との接続地点、一般県道大谷観音線と主要地方道宇都宮今市線との接続地点の周辺の地形や道路、河川を境界とした区域。沿道エリアは東北自動車西側の宇都宮今市線、293号、(仮称)大谷スマートIC下り線の道路端から50m範囲の区域。

 市街地エリアは東北自動車道東側の宇都宮今市線と市道2457号線、(仮称)大谷スマートIC上り線の道路端から50m範囲のコの字を描いた区域。

 建築物・工作物の努力基準では太陽光パネルは低彩度・防眩性のある屋根一体型、間接照明や色温度が低い照明の採用、太陽光発電施設は道路や高所からの見え方に配慮し自然素材を使用した囲障で目隠し修景などを盛り込んだ。

 基本方針は中央エリアが①大谷石の街並みを保全し、観光資源として活用②大谷石の岩肌の眺望を保全③大谷石の街並みにふさわしい建物や商業施設、屋外広告物の規制・誘導でにぎわい創出④眺望や魅力的な夜間景観を創出。

 沿道エリアが①街道から多気山や古賀志山への眺めに配慮した屋外広告物の規制・誘導で眺望を保全②街並みに配慮した屋外広告物の規制・誘導で眺望を保全。市街地エリアが観光地の入り口として機能的で観光地への期待感を高める屋外広告物の規制・誘導で街並みへの眺望を保全する。

 景観形成は「豊かな自然と大谷石文化が織りなす大谷ならではの景観を守り、育む~行ってみたい、過ごしてみたい、いつまでも暮らし続けたい街並みの形成~」が目標。

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