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千葉県浦安市

福祉センター整備へ/まち・ひと・しごと素案/子ども図書館の建設も/浦安市

2020/12/09 日刊建設タイムズ

 浦安市は、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略素案をまとめた。素案では3つの基本目標を掲げ、対応する具体的な事業として(仮称)子ども図書館の整備、舞浜駅周辺の整備のあり方検討、市内幹線道路ネットワークのあり方検討、浦安駅周辺地区の段階的な整備、総合福祉センターの必要機能の検証および改修などを挙げた。(仮称)こども図書館の整備は、2021年度以降の実施設計・工事を予定。総合福祉センターは、老朽化に対応するため、改修などによる整備に向けて庁内検討委員会が設置されている。

 15~19年度を計画期間として第1期を策定したが、切れ目なく地方創生の実現に取り組んでいくため、1年延長。さらに20~24年度を期間とする第2期を策定することとした。

 素案における基本目標は、第1期の枠組みを維持した上で一部内容を変更し、「子どもの育ちと子育てを応援する」「新しい人の流れがにぎわいを生む」「心豊かに安心して住み続けられる」を設定した。

 「子どもの育ちと子育てを応援する」に対応する施策および具体的な事業は▽保育サービスの充実=保育所・幼稚園・認定こども園などのあり方検討、民間の認可保育所などの整備促進、老朽化した公立保育園園舎の計画的な改修▽子どもの健やかな成長と豊かな心を育くむ環境づくり=(仮称)子ども図書館の整備▽教育環境の向上=ICT環境の計画的な整備、老朽化した小・中学校校舎の計画的な修繕、老朽化した公立幼稚園・認定こども園園舎の計画的な改修――など。

 「新しい人の流れがにぎわいを生む」では▽魅力あふれる観光・リゾートの振興=MICEの誘致、舞浜駅周辺の整備のあり方検討▽交通ネットワークの整備・充実=市内幹線道路ネットワークのあり方検討、舞浜駅ホームの延伸促進、ホームドアの早期整備促進▽良好な住宅ストックの形成=空き家等対策計画の策定▽まちのにぎわいと活力を創出する拠点の整備=浦安駅周辺地区の段階的な整備、新浦安駅南口ロータリー入口部分の改良、新浦安駅北口のバスベイの設置、鉄道駅周辺地区への公共サイン整備、高洲海浜公園について隣接する市有地との一体的な整備の検討――などに取り組む。

 「心豊かに安心して住み続けられる」においては▽高齢者や障がいのある方などへの包括的な支援体制の充実=地域包括支援センターの増設と同センターサテライトの設置、総合福祉センターの必要機能の検証および改修▽健康寿命の延伸および地域医療体制の充実=老人クラブ会館の計画的な整備▽地域コミュニティづくりの推進=自治会集会所の整備、自治体運営の基本理念などを定める(仮称)まちづくりに関する条例の制定――などを推進する。

 今後は、25日までの素案に対するパブリックコメントを受けて案を作成。庁内での審議や市長の決裁を経て、年度内に戦略策定に至る見通し。


 福祉センター整備必要機能等検討中


 なお、(仮称)こども図書館に関しては、基本構想策定支援業務をぎょうせい、基本設計業務を佐藤総合計画が担当した。20年度に実施設計を取りまとめるため、当初予算で9987万2000円を確保したが、新型コロナウイルス感染症対策を優先するため事業を先送りすることとなり、6月補正予算において減額。

 建設地は、日の出4―1―1の日の出公民館敷地内。敷地面積は6963・29㎡。新設する建物には、子ども図書館のほか、日の出公民館1階にある図書館日の出分館を移設するとともに地域包括支援センターを併設。基本構想段階における延べ床面積は、子ども図書館2000㎡、図書館日の出分館300㎡、地域包括支援センター130㎡の合計2430㎡の計画。

 また、東野1―7―1にある総合福祉センターはRC造2階塔屋1階建て、延べ床面積4800・67㎡、1988年の開設。11月1日に全事業所の運営が開始された東野地区複合福祉施設「東野パティオ」に地域福祉センターと身体障がい者福祉センターを移転し、残る機能は子ども発達支援センターと東野児童センターなどになっている。

 老朽化に対応するため改修や改築などによる整備を検討しているが、必要機能を定めるとともに、工事中も現行の機能を継続させる必要あることから、庁内検討委員会を設置している。

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