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栃木県下野市

下野市、市民活動センターを創設、9月に改修工事公告

2021/03/04 日本工業経済新聞(栃木版)

 下野市は、市民活動センター整備事業(緑3-5-1)に着手する。既存の生涯学習情報センターを改修し、市民活動の総合的な支援拠点に転用する。2021年度は実施設計を経て9月をめどに改修工事の入札を公告。工期は10月から22年3月までの6カ月間を見込む。当初予算案には工事費8560万2000円を措置した。22年5月の開所を目指す。

 20年度の基本設計はAIS総合設計(宇都宮市)が担当。21年度当初予算案では実施設計費481万8000円、施工監理委託費113万3000円を配分。実施設計は新年度早々から3カ月で仕上げる予定。「市民協働によるまちづくり」実現の受け皿となる。

 現行の生涯学習情報センターは、1993年2月に完成した自治医大周辺下水道管理組合事務所を活用。建物はRC造2階建て延べ床面積805・7平方m(1階447・81平方m、2階357・89平方m)。築年数は28年、敷地面積は1044・5平方m。

 基本理念は「市民が主役の市民と行政が協働するまちづくり」に据え、個人や団体が単体または連携する活動の中枢となる。基本設計では空間構成や設備機器の仕様を整理し、利用形態やメンテナンス性に配慮。活用可能な諸室は残し、改修費を抑えた。

 1階の交流スペースには事務室兼相談窓口、図書コーナー、貸しロッカー、団体用メールボックスを設置。会議室は24人用、18人用、12人用の3部屋を配置。印刷室や授乳室を備え、活動拠点を持たない団体や若い主婦層に諸室や資機材を貸し出す。

 2階の間取りや内装は現状のまま利活用し、研修室は大小4室を置く。全館共通はガスヒートポンプ式エアコンを電気式空冷ヒートポンプエアコンに更新、照明器具は全てをLED化、トイレは便器増設と洗浄暖房便座、センサー式手洗いに変更する。

 屋上の防水シートはウレタンゴム系塗膜防水に改修し、集中豪雨への対応を強化。照明の埋め込み器具は既存開口穴に適合するようリニューアル。人感センサー点滅が可能な場所を選定し、視認性が良く簡単に操作できるスイッチ類を採用する。

 生涯学習情報センターは5月を目途に南河内公民館に移転。地区の中心部に位置し、駐車場が広くスペースに余裕がある。生涯学習と公民館機能が連携でき、利便性に問題はないと判断。1階の障害者就労支援施設「なのはな」は同時期に旧国分寺西小へ移転する。

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